今日はですね、帰化申請もこの10年で随分変わったなというお話しです。
弊社は2010年に、今から13年前ですね、個人事業から創業して、2012年から在日コリアンの皆さんの帰化申請をはじめとする身分関係の手続きの専門事務所として10年くらいやってきました。
その間、この10年くらいで社会も様変わりしたなと感じています。
特にコンプライアンス意識が社会全体で上がってきたことによる帰化への影響ですね。
10年前は帰化申請希望者の中でも、会社が社保未加入だったり、国民年金や住民税払ってなかったり、交通違反がめちゃくちゃ多かったり、まあ最近はそうゆう方はとみに減ったなという印象ですね。
で、今回は特に社保加入についてお話ししたいと思います。
目次
私が帰化をバリバリやり始めた2012年は帰化申請にとっていろんな変わり目だったんですね。
外国人登録法が廃止されましたし、帰化申請の要件に社会保険関連の要件が加わったということですね。
具体的にいうと、国民年金の加入と会社の社保加入、これが加わりました。
ちょうど世の中的に、社会保険の未加入問題が取り沙汰されてきた時期で、これ放置しておくと将来えらいことになるぞという気運が高まってきた時期ですね。
帰化申請も当然そうゆう社会的要請に影響を受けるところがあります。
そして2012年に会社の社会保険の加入が帰化において必須になったわけですね。
申請者が会社の役員であるとか、生計を一緒にする家族が会社役員であるとか、そうゆう方は関係してくるということですね。
で、10年前なんかは社保未加入会社が結構多かったんですね。
5年前くらいまででも、まだチラホラありましたね。
帰化したいんですけど、社保加入してないんですって方ですね。
10年前はですね、社保加入が帰化の要件に加わって、しばらくは経過措置として、加入してなかったのは反省してもらうとして、加入したことを示して、申請後も保険料支払うごとに領収書を提出していくということで、申請を進められてなおかつ許可も出ていたんですね。
ひとり社長の会社だったら急に社保加入することになっても大変ではないですけど、従業員もたくさんいるような会社で社保加入していないところ、まあ結構ありましたよね、これは大変ですよね、社保負担がですね、根本的に給与体系とか変えないといけないし、財務計画もちゃんと立てないと、倒産してしまうような金銭的な負担ですよね。
じゃ、最近の帰化申請における社保の加入に関することはどうなっているかと言いますと。
未加入会社が加入してすぐに帰化申請するってのは無理だと考えた方がいいと思います。
社保加入期間が短いことも原因ではないかなという不許可事案も最近あったので、かなり慎重に考えた方がいいですね。
帰化申請において社保加入の資料として、保険料の振替通知書、これが直近1年分必要なので、最低でも加入して1年経過してないと申請しない方がいいと思います。
あとですね、加入しているだけではダメでして、保険料を適正に計算して納めているかどうかも注意が必要ですね。
これ意外と盲点なんですけど、インチキしている人は自覚しているとは思うんですが。
複数会社から報酬を得ている場合に、その報酬を合算して社会保険料を計算しないといけないですが、報酬の安い方で社会保険料払っている人がいるんですね。
例えば、一方の会社で100万円報酬もらっていて、もう一方で10万円の報酬もらっていると、それで、その10万の方で安い社会保険料払っているという状態ですね。
これ法律違反ですので、これだと不許可の可能性あります。
昔は法務局もこの辺詳しくわかってなかったので、スルーすることもありましたが、最近はこの辺もしっかりマークしていると思いますね。
あとですね、ちょっと似たような感じのことなんですが、個人事業者が何か別だての会社を作ってそこで社保加入をして、安い報酬にして保険料を安くするということをされている方多いと思います。
これ意図としては、ぶっちゃけていうと社会保険料を安くしようという意図ですよね。
法律違反ではないけれども、脱法的行為と言っても、まあそれは言い過ぎかもしれませんが。
まあ、不許可にはならないと思いますが、私は自信持って臨めないかなとは思いますね。
最後に交通違反のお話もちょっとしたいと思います。
最近は本当に交通違反が多い方は減っている印象ですね。
一応お受けする前に常習的に交通違反繰り返していないか、大きな事故や違反はないか、あればその態様もお伺いするんですが、いざ運転記録証明をとってみたら、違反がずらっと並んでいる方が昔は結構いた印象なんですが、最近はほとんどいないですね。
これも社会的意識が上がってきたということで、非常にいいことだと思います。