相続手続きで大変な思いをしたから帰化をする?相続は簡単になるのか。(在日韓国人の相続講座Vol.001)

こんにちは、行政書士の川本です。

今回は在日韓国人の相続講座ということで、第一回目として、帰化すれば相続手続きは楽になるのか、というお話をさせていただきます。以前も動画にしたような気がしますが、重要なことは何度でもお知らせしていきたいと思います。

それでは本題入る前に弊所の紹介をさせてください。弊所は開業以来14年に渡り在日同胞の皆さんの帰化や相続などの身分関係の手続きをお手伝いしてまいりました。帰化の許可実績は今日時点で1,254人になりました。

さて、本題入ります。

帰化申請に臨まれる比較的お年を召したお客様が、たまにおっしゃられるのが、在日韓国人であることによって身内の相続の手続きでえらい思いをしたと、だから自分は帰化をして日本人になって、相続の時に子どもや孫に迷惑をかけないようにしたいと、そうおっしゃるんですね。

日本人になれば相続の手続きも楽になるのではないかと、お思いになるのは、まあそうかもしれません。

ここでおっしゃる在日韓国人であることによって相続の手続きがえらい大変だっとおっしゃるのは、おそらく在日韓国人の相続が韓国に法律に基づいて行われることによる、相続人の違いや相続分の違いなどによるものではなくて、単に領事館で韓国の戸籍を一式取りそろえて翻訳をすることが大変だったということだと思うんですね。

ではその領事館で慣れない韓国の戸籍一式を取り揃えることが、帰化をして日本人になればやる必要がなくなるのかというと、そうではないんですね。

帰化して日本人になっても、在日韓国人と全く同じように領事館で韓国戸籍一式を取り揃えなくていけません。

相続の時に亡くなった方の生まれから亡くなるまでの戸籍を全て揃えないといけないのは、日本人も韓国人も一緒です。これは生涯に渡り、相続人となる人がどのように存在するのかということを明らかにする必要があるからです。

生涯にわたってとなると、帰化した人は、帰化した後のことは日本の戸籍で証明できますが、帰化する前のことは韓国の戸籍で証明しないといけないというか、韓国の戸籍でしか証明できないということになります。

よって帰化した元在日韓国人の方々も相続が発生した時には、子供さんや配偶者が領事館で韓国の戸籍類を一式取り揃えなくてはいけない、それは簡単ではないと言えますから、帰化しても依然として相続手続きは大変なことは変わりないということになります。

子供さんや配偶者の方が困らないように、韓国の戸籍の資料をちゃんと残しておく、本籍地などの情報がないと戸籍は取れませんので、事前にちゃんと残しておくことをぜひおすすめいたします。

帰化申請の際には、韓国の戸籍を一式取り揃えますので、帰化申請の資料をしっかり残しておいたり、相続の際にも帰化申請を頼んだ行政書士に依頼するといいかと思います。

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