健康保険証がなくなってマイナンバーカードがその代わりになる、反対もありますが、そうなるのはほぼ確実ではないでしょうか。
最近の新聞記事には、トランスジェンダーの方で、普段通称名を使っている、つまり戸籍上は男性だけども女性の名前を使用して生活されている方の不安が紹介されていました。
医療機関で本名で呼ばれるのではないかという心配があるという記事でした。
マイナンバーカードは本名しかカードに表記されません。
日本人であれば戸籍上の氏名、在日であれば本名が表記されることになります。
では実際のところ、保険証がマイナンバーカードになったら、その場面を想像してみたいと思います。
まず、今まで医療機関で提示してきた保険証には、在日の方で通称名を使っている場合は、通称名が記載されています。
病院では普通保険証しか出しませんよね。それを元に診察券も通称で作られ、病院では通称で呼ばれるというのが現状です。
ここであれ?と思うんですが、病院では保険証を提示した人が、その当人なのか確認するってことまではされてないですよね。
つまり顔写真付きの免許証などの提示を求められていないということです。
だから、他人の保険証を拝借して受診するような不正な行為も実際行われている ということらしいです。
ここで、普段使っている通称を証明するものを、今手元に持っているか考えてみてください。
本名と通称が併記されているものって、普段持ってるものでは運転免許証しかないんですよね。
免許証もない人は何もないということになります。
通称を公に証明するものは住民票なんですが、すぐに準備できるものでもないですね。
通称を証明することが即座にできないという問題はあると思います。
医療機関がマイナンバーのデータにアクセスできるのであれば、住民票記載の通称名も把握できるでしょうが。
現状はマイナンバーのデータ利用までに至ってなく、各医療機関で医療情報を共有したり、行政と情報を共有したりってことまではまだ行われていない、単なる保険証がカードになるだけって話だと思いますから。
ですから医療機関がその通称が正確なものといいますか、登録されたものはどうか、把握することができないのが現状です。
実際は医療機関の窓口で、通称利用の有無を確認されるような手順があって、それによって通称で診察券が作られたりカルテも通称で作られる、ということになると思いますが、、、。
在日の通称利用の歴史とか事情を知らない人も多いですし、素朴に、なんで本名を使わずに通称を使ってるんですか?って聞かれることもあるだろうし、本当に在日の数も少なくなって少数になって来ましたので、医療機関もそんな少数者のわかりにくい事情に配慮してられない、ということで本名で呼ばれるってことも実際起こるような気もしています。
最後に帰化申請との関係について。
これを機にまた帰化を考える方も増えるのではないかと思います。実際私も立て続けに高齢の方の申請やっていますので、高齢の方の申請もどんどん増えると思います。ちょっと前ではあり得なかった状況ですね。
そして帰化をしたら、日本の戸籍が出来てマイナンバーカードも帰化後の氏名で作られます。
すでにカードを持っている方は、再交付を望めば帰化後の氏名でのカードの再交付も可能と聞いています。以前役所に確認したことがあります。
帰化をしたらカードが再発行できますって規定があるわけではなくて、なんかの規定に準じてそうゆうとり扱いをしていると聞いたことがあります。