帰化申請の必要書類(法務局のパンフレットから)

今回は帰化申請の必要書類のお話です。法務省が発行している「帰化による日本国籍の取得」という帰化のパンフに記載されている必要書類を見ていきたいと思います。

はい、ではパンフレットということで、ペラッとしたものなので、詳しいことは書いてなく、ざっくりした、しかし基本的なことが書いてあります。

基本的なことを抑えるということが、逆にいうとその本質を知る助けになるのでは、と思います。

ではパンフにある「作成する書類」というところを見てみます。その部分の写真を出します。

1番から7番まで並んでいます。

1番は帰化許可申請書、2番は親族の概要を記載した書類、3番は帰化の動機書、4番は履歴書、5番は生計の概要を記載した書類、6番は事業の概要を記載した書類、7番はその他、となっています。

いずれも基本的には1枚のA4サイズの書類です。履歴書は長くなる人は、2枚から3枚になる方もいます。

この書類の雛型は法務局に帰化の相談に行くと貰えます。貰えるタイミングは相談の進み具合によって、取り寄せる書類が全て揃った後になる場合もあれば、最初から貰えるところもあります。

我々行政書士はどうしているかというと、エクセルで自分で作っています。帰化の手引きに書式が載っているので、それと同様に作るわけです。作ったものをネットで頒布している行政書士の方もいらっしゃいます。

これ全部手書きとなると相当大変です。しかし自分でやられる方は皆さんそうされていると思います。

それでは順番にどんなこと書くのか順番に見ていきましょう。

まずは1番目の帰化許可申請書ですね。この書類には次のような事項を書きます。

国籍、出生地、住所、本国名、通称名、父母の本国名、帰化後の本籍地、帰化後の氏名、あとは電話番号ですね。

注意すべき点としては、出生地は出生届から正確に転記します。通称名は、過去使用してきたもの全て書きます。帰化後の氏名欄には、日本人配偶者がいる際にはどっちがその戸籍の筆頭者になるのかを書きます。

本国名の読み仮名も書きますが、ここは韓国読みでも日本読みでも構いません。自分がどう呼ばれたい方を書きます。この読み仮名がどこかに残るわけではありません。

父母が日本人の場合は、日本名と日本の戸籍の本籍地を番地まで全て書きます。当然父母の日本の戸籍も要りますので、そこから正確に転載します。

電話番号は自宅、職場、ケータイを書きます。職場は実際に勤務している場所のものを基本的には書きます。ケータイは間違えないように書いてください。申請した後の法務局からの諸々の連絡に必要ですのでね。

2番目の親族の概要を記載した書類です。これも1ページは収まる人は少ないかな。2ページから3ページに渡る方が多いですね。

日本に居住している親族、外国に居住している親族と、紙を分けて書きます。例えば北朝鮮に渡った親族がいる方はそれも書きます。所在とか不明な方は住所連絡先等は不明と書くしかないです。

氏名は本名を書きます。日本に帰化した方は日本名ですね。帰化した親族の日本の戸籍が要ります。そっから帰化日を正確に転記します。帰化日の帰化の届出日と間違えがちなので注意が必要です。

後の詳細については、先日「親族の概要の書き方」という動画出してますのでそちらをご覧ください。

次は3番目の帰化の動機書です。これは特別永住者は免除されています。が、まれに一応書いてください、というところも過去にありました。

在日という括りでも、普通の永住や定住という在留資格の方もまれにいますし、在日一家でも本国からお嫁に来た方もいて、他の家族は特別永住だけど、その方だけ普通の永住だったりします。在留資格が特別永住以外であれば、機械的にこの帰化の動機書が必要になってきます。

次は履歴書です。履歴書は実際は履歴書その1と履歴書その2に分かれています。紙自体が違うものです。

履歴書その1には、住所歴、学歴、職歴、身分事項に関する履歴を生まれてから現在に至る全てのことを書きます。ですから結構な分量になります。作成する書類の中で一番面倒だと思います。

住所歴は実際に住んだところの住所を番地や部屋番号まで書きます。そしてそれぞれに移転した年月日も書きます。年月日は詳細分からなければ、年月までで大丈夫です。

住所はなんとか思い出してください。あとネット検索するなどして調べてください。それでも番地やアパート名など分からなければ、その部分だけ以下不詳などと書きます。

届出した住所だけ書くという人もいますが、それは違うのではと思います。それでは学歴や職歴と辻褄合わなくなりますし、来歴に基づいてその人物を何かしら評価をするということですから、実態に則したものでないといけないと、届出しただけの住所では足りないと思います。

学歴は小学校から書きます。朝鮮学校の人は朝鮮学校のこと書きます。職歴はバイトも含めて全てです。会社経営者は役職、代表取締役などと書いて、業務内容を書いた方が親切かと思います。お勤めの方は営業とか、事務とか職務内容を書きます。

身分事項に関する履歴は、自身の出生、自身の婚姻離婚、子の出生、父母の死亡ですね。基本的にはこれだけですが、ケースによって他に書くときもあります。

履歴書に関しても先日動画あげてますのでそちらもご参照ください。

長くなりそうですので、続きは次回にしたいと思います。

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