帰化申請、今や形骸化・化石化している書類。地図、父母の死亡届。

本日は、帰化申請の書類の話なんですが。

なんでこんなものまで要るのって思う書類も多いと思います。

帰化や書類のことよくわからない人にとっては、ほとんどの書類がなんのためだかわからずに出してるんじゃないかなと思いますね。

ただ言われたものをよく中身も見ずに出すのは危険ですね。場合によっては申請が頓挫することもあると思います。

それはさておき、私は10年帰化やってますが、正直何のためかよくわからんものもありますし、今やもう形だけで実質要らんって書類もあります。

今日はそんなお話です。

化石化している書類

はい、ではまずは今や形骸化、化石化してる書類ですね。

先に断っておきますが、私の話は特別永住者の方の帰化申請の話ですから、他の在留資格の方は当てはまりませんからね。

特別永住者と他の在留資格の方の帰化って、言ってみれば、別物だと言っても、まあ言い過ぎではないというくらい、私の中ではそう思ってますね。

地図

はい、今や化石化している書類、それは地図ですね。

帰化申請には、地図を出します。

何の地図かと言いますと、自宅と勤務先の地図ですね。

しかも直近3年以内にある住所と勤務先全てということになります。

この地図なんですが、手引き見ますと、どんな地図かわかるんですけど、これ見て思い出すのが、小学校とか学生時分に、自宅の案内図書いて学校に出したと思うんですよ。これに似てるんですね。つまりこの地図は、まあたとえば学校の先生を、そこまで案内するための地図なんですね。

ですから、要はこの地図は法務局の職員が、自宅や勤務先までにたどり着けるように、そのための地図なんですね。

今やGoogleマップがあるじゃんかといいうことで、そうゆう点でも要らないのではないのか、ということなんですけども。

法務局の職員が自宅や勤務先に来るのか

じゃ、その地図を頼りに法務局の職員が自宅や勤務先に来るのかって話ですが。

私は10年に渡りまして、帰化のサポートしてきまして、帰化の許可人数は、1,163人になりましたが、お客さんから家や勤務先に法務局の方が来たという話を聞いたことは一度もないんですね。

弊社は1,163人のうち、95.7%が特別永住者の方ですので、非常に偏ってますから、私の話は特別永住者に限った話だと伊いうことで聞いていただきたいのですが。

だから、特別永住者は現在は自宅や勤務先に出向いて実地調査はないということです。

ですから地図も本来は不要ということになりますが、いまだに普通に求められます。

私も法務局に同行してた時は、この地図をよく忘れたんですね。まあ忙しかったし、うっかり地図忘れちゃうんですよね。

でもね、地図欠けてるぐらいじゃ、今日は受付できませんってことはないですね。だからといって舐めてはいけませんよ。

某関西の法務局のベテラン相談員の方は、地図に差し掛かると、こんなのどうでもいいわって、見もしない方もいらっしゃいますけどね。

父母の死亡届

はい、次は父母の死亡届です。

これ、私もよくわかってないのですが、何でいるのって話なんですよね。

まあ、昔は日本の戸籍も父母が亡くなったら、父母欄の父母の氏名の前に「亡」と入れて亡くなったことをわかるようにしていたんですね。

今はそうゆう制度はなくなっています。

ま、その昔の名残っていうのは一つあるかもしれません。

帰化申請は日本人となれば日本の戸籍ができますので、昔は父母欄の氏名に帰化時点で亡くなってたら、「亡」と入れたということでしょうね。

父母の死亡時の国籍

あとは、結構大きいのは死亡時の父母の国籍確認しないといけないってことですね。

父母が死亡時に日本国民であったかどうか、これによって帰化の条件が変わってきますんで、それためということもあるかもしれませんが、ただ、日本国民であったなら、日本の戸籍がありますからね。

今回お話している死亡届ってのは外国人の死亡届の写しのことですからね。

死亡届は取るのが大変

で、問題はこれが結構取るのが大変な書類のうちの一つ何ですよね。

まずはどこの役所に出したか、見極めないといけない、その役所にしか残ってないから。

とうの昔に亡くなっていたら、どこだかわかんないと。死亡届のために何箇所も当たらないといけないことは結構あります。

また、申請人が請求者となる場合に、親子であること示さないといけない。

ですから日本の出生届とか、韓国の戸籍とか付けて親子関係証明して取るんですね。

だから順番としては出生届などが取れてからということになって、段取りも必要になるから面倒。

そして、その親子関係を証明すべき、出生届記載の父母の氏名、生年月日と死亡届記載の父母の氏名生年月日が違うことがよくあるんですね。何でかは今日は省きますが、在日の方特有の問題ですね。

ですからその出生届では親子の証明ができずに請求権限がないということで取れないことがあります。

そうゆうときは法務省から原票取り寄せたりして、死亡届取るのに1ヶ月、2ヶ月以上かかってしまう。たまーにあります。

まあ、そこまでせずとも可能性の高いところに請求して、該当なしの証明書もらって終わりってパターンも多いですけど。

まあそうゆうこともあって大変なんです。

父母の同一人の確認のため

あと、死亡届がなんでいるかって話なんですが、もう一つはさきも言った通り、在日1世や2世の中には、出生時と死亡時の氏名、生年月日が違う方がいるんです。結構います。

これは韓国の戸籍と日本の原票上の氏名が違うってことが結構あったんです。でのちに本国の戸籍と違うと困るので、本国の戸籍に合わせるということが、もうざらにあるんですね。

ですから帰化申請の中でも、韓国の戸籍と出生届の父母の氏名生年月日が違うと、で死亡届は戸籍に合わせた後ってことが多いので、ぴたった合う。

だから父母の同一性の確認のために死亡届がその一助になっているということが大きいかもしれません。

死亡届には人生がある

あと、私は帰化を通じて、死亡届を市役所の職員や葬儀屋さんか、それ以上見てきたと思います。

死亡届見ると、死因が書いてありますから、いろんな亡くなり方があるんですね。それ見ると人生を感じますし、ひいては在日1世や2世の苦労に思いを馳せると共に感謝するというところはあります。

はい、今日もかなりマニアックな話してしまいました。

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