今回は帰化行政は今も昔も変わらないというお話です。
私は今日時点で1,276人の方の帰化申請をフルサポートしてきました。
3年前までは全ての申請について法務局に出向いていましたので、おそらく延べ600回から700回くらいは帰化の相談や申請で法務局に出向いて実際に帰化行政の現場を見てきました。
しかし何でも知っているかいうと、そうでもなくて、これだけ帰化の現場に行っても、帰化行政の核心に触れるようなことを見聞きする機会は実は案外少ないです。
ですから帰化行政の内幕が一体どうなっているのか、これだけやっていてもわからないというところはあります。
その上で法務局の様子や古い資料から窺い知れる帰化行政に関することを自分なりにお話ししようと思います。
まず、帰化は国の事務ですが実際は各法務局がそれを行います。日本中いろんな法務局でやりましたけれども、結構そのやり方はバラバラなんですよね。
全国的に統一した取り扱いで行おうとしている様子が伺えないんですね。
その証拠にですね、他の法務局はどうやってるんですか?って私が聞かれたこともありましたので。
私が帰化に携わって13年になりますが、予約方法、資料パンフレット、申請書類の頒布に関しては何も変わっていません。いまだに各資料や申請書類はダウンロードすらできる様にはなっていません。
また法務局の帰化の窓口の様子も何も変わっていませんね。待合室などの張り紙とか10年以上同じものが色褪せて貼られていたりして、まさに時間が止まったような感覚を覚えることもあります。
この様にですね、法務局が帰化行政を、何か良くしようとか、使いやすいような制度にしようとかいう姿勢は見受けられません。それをとやかくいうつもりはありませんが、そう感じるってことですね。
もう一つ帰化行政が変わらないなと思うのは、たまたまお客さんが持っていたかなり古い、昭和40年代か50年代かは忘れたんですが、当時の帰化の手引きと申請書類一式を譲ってもらったんですね、貴重な資料だということで。
そうしたらほとんど今と内容が同じなんですね。申請書類は体裁が違えど記入内容はほぼ一緒で、資料の古さに関わらず内容が同じという違和感は変な感じがしましたね。
かようにですね、いろんな点で帰化行政は長い間、変わらない点が多いというお話でした。