在日韓国人の帰化申請は、書類集めが一筋縄ではいかない

在日韓国人の帰化申請は、書類集めが一筋縄ではいかないという話です。

在日韓国人の帰化申請は、他の外国人と比べれば許可されやすいのは事実です。なぜかというと日本で生まれ育っているからですね。

法律で定められた帰化の許可の要件を、普通に真面目に暮らしている方であれば、問題なくクリアできるということになります。

ところが、帰化手続き自体を考えると、在日韓国人の帰化申請が下手すると一番面倒だと言えるかもしれません。

なぜかというと、帰化申請というのは、法律に定めれた要件を満たすかどうかを見るだけでなく、日本人となった折に、日本の戸籍を作らなくてはならない、戸籍は日本国籍を証明する唯一のものであると同時に、身分関係を証明する書類でもあることが原因となります。

身分関係とは、誰と誰の間に、何番目の子として、どこに生まれ、届出は誰がして、誰々と結婚して、離婚をして子供はどう設けて、というような、一生を通じて生じた親族関係とも言いましょうか、そうゆうことを身分関係と言います。

その身分関係の書類を集めるのも大変、そして量も膨大になるのが、在日韓国人なんですね。

日本で生まれ育っていることと、韓国に戸籍制度があるということが原因です。

具体的に見ていきましょう。

まずは韓国の戸籍類ですね。在日の皆さんは韓国の戸籍にあまり馴染みがありません。そのために本籍地を知らなかったり、届出をしてなかたりして、取得すること自体が大変です。

そして範囲が広い、両親が15歳くらいからの戸籍が必要です。古いのは除籍謄本っていうんですけど、1通ってことはほぼあり得なくて、3通、5通、下手すると7通から10通ってことも実際ままあります。1通ってのは1枚ではなく、3枚から20枚くらいの間でまちまちなので、合計すると何十枚もになります。

次に出生届、婚姻届、死亡届などの戸籍届出書ですね。まずこれらの書類は、出した役所にしか残っていません。役所というのは市区町村のことです。日本には市区町村は1700ほどあるそうですが、市区町村合併があるので、もっとたくさんですね、この中のどこかの市区町村に出されている、どこに出されているか、という情報はどこにも残っていません。

だから親族の記憶と、当時の住所地から推測して、一つ一つ当たっていくしかない。

そして、外国人の戸籍の届出書は法律で保存期間が決まっていないので、役所がすでに廃棄していることもあります。

出した役所の当てが外れたり、役所が廃棄している場合、どうするのかっていう問題も出てきます。

次に、日本の戸籍謄本です。例えば日本人と婚姻、離婚をしている方、日本人の親族がいる方は日本の戸籍謄本が要ります。

日本人と婚姻、離婚して前の配偶者も所在不明だと、ありがちですよね、そうゆう場合どうやって戸籍取るのかって問題があります。

帰化をしている父母や兄妹姉妹がいる場合はその方々の日本の戸籍も要ります。戸籍は基本的には当人や利害関係人しか取れません。そして固有の本籍地をしないと取れません。さあどうやって取り揃えるのか、これも一筋縄ではいきません。

このように帰化の要件を見る書類よりも身分関係の書類の方が、何かと大変で量も膨大になります。帰化申請書類全体の7割〜8割くらいの量を占めるのが普通です。

住民票や税証明を取ってくるのとは訳が違います。

在日の方は許可はされやすいけど、周りにも許可されている方が結構いると、しかしいざやってみるとめちゃくちゃ大変だといいうことです。

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