本日は帰化後の日本人としての苗字のお話です。変わった氏にされる方もいらしゃるというお話です。
帰化をして日本人になる際に好きな氏名にできることは、ご存知の方多いと思います。
しかし、それを知らない方も過去に結構いらっしゃいました。
在日の場合は、生まれてからずっと通称名を使っている方が多いので、そして通称名が日本風のものであるということで、何か通称が本当の名前に感じていて、通称名以外の日本名はつけられないのではないかと、漠然と思っていた人も多いようです。
在日同胞の皆さんのほとんどの方が帰化するときに、通称名と同じ氏名にされます。
どんな氏名でも良いと言われても、その通称名で長く社会生活をしていると、その通称名が例え気に入ってなくても、まあしょうがいないか、そのまま行くか、という感じの方も多いです。
すでに結婚している方の中には、帰化後の氏名について悩ましい問題を抱える方もいます。
例えば、在日同士の夫婦で、本名名乗っていた夫婦です。韓国では夫婦は結婚しても苗字は一緒になりませんので、例えば夫が金、妻が李でした。
帰化しても民族名を日本名にしたいと、夫の金にする場合は、妻も自動的に金になってしまうのですね。これは感覚として変な感じですよね。
あと、在日夫と日本人妻の夫婦で、多くの方が結婚した折に、日本人妻が日本の戸籍上の苗字を家裁の許可を得て、在日夫の通称名の苗字に変えるんですが、それをせずに夫婦別々の苗字で長く生活して、その後夫が帰化するというケースも悩ましいですね。
このケースだと、夫が帰化した折に、夫婦で同じ苗字にしなくてはいけない。どちらかが長く使用してきた苗字を捨てないといけないということで、悩ましい問題が発生するということです。
さて、帰化後の苗字、本名や通称名と全く違う苗字を付けられる方もいます。数としてはほんと少ないですけれども。
弊所の許可者数は今日で1235人となりましたが、95%在日の方ですが、そのうち、本名や通称名と全く違う苗字を付けた方の数は、以前数えたんですが忘れてしまいましたが、10人に満たないと記憶しています。
有名人と同じ苗字にした方、自分で考えた苗字にした方いらっしゃいました。
その際につけたい苗字は現存する苗字や過去に存在した苗字である必要はありません。全く新しいものを考えていただいて結構です。